ゆきちゃんのびっくりたんじょうび
あなたにおくる おはなしのほん

まつい ゆきちゃん さま
おたんじょうび おめでとう!
これは あなたのために
とくべつに つくられた おはなしのほんです。

ゆきちゃんちゃん、おたんじょうびおめでとう!
またこんどいっしょにあそぼうね!
2003年9月30日
ひとしおじさん
より

 
ゆきちゃんは うれしくて なにをしても おちつきませんでした。
まちにまったひが、ついにやってくるのです!
おおやまの みんなに 9月30日というひを おぼえていてほしいと おもっていました。
このひ ゆきちゃん 5さいに なるのです!
 
ゆきちゃんは ずっとまえから おたんじょうかいの ことを かんがえていました。
「わたしの おたんじょうびは ほんとうにくるのかな?」
おたんじょうかいには たくさんのおともだちに きてもらいたいと おもっていました。
「ひとしくん、みなちゃん、たかはしさんには ぜったいに きてもらいたいな。
そうしたらこんどの おたんじょうかいは さいこうだ!」
 
たんじょうびの まえのよる、 ゆきちゃんは すてきな ゆめを みました。
おたんじょうかいの ために おしゃれをして
おおきなへやの まんなかに ひとりで たっている ゆめです。
そのへやには いろのちがうドアが ありました。
ゆきちゃんは 10この まほうのかぎが ついた かぎのわを もっていました。
かぎのいろは ドアのいろと おなじ くみあわせでした。
 

でも ひとつのドアだけ おなじいろの かぎが ありません。
そのドアは とてもきれいな にじいろです。
「どうやって このへやに はいるのかな?
にじいろの かぎもないし、 ドアのとってだって ついてないし、
どうしたらいいのかな……
そうだ! ひとしくんや、みなちゃんや、たかはしさんに きいてみよう!」

 
ゆきちゃんは あおのドアを あけようと おもいました。
あおいかぎを かぎあなに さしこんで ゆっくりと ドアを おしあけると……
そこには かぞえきれないくらい たくさんの ふうせんが ゆらりゆらりと ゆれていました。
おおきいの ちいさいの まるいの ながいの くねくねしたのや
おかしなかたちの ふうせんも あります。
ゆきちゃんは うかれて ふうせんを つつきながら あるきまわりました。
なかには いままで みたこともないほど おおきい まっさおな ふうせんも ありました。
 
あおいへやを みおわって、ゆきちゃんは しろいかぎで ドアをあけて、
そっと しろいへやに はいってみました。
そこには バースデー・ケーキが いくつもいくつも ならんでいました。
ちいさいのや フルーツのケーキも あって、 ゆきちゃん ひとりでは とても たべきれそうに ありません。
いちばん おいしそうなのは 25だんがさねの しろいケーキでした。
「ひろしくんや、みなちゃんや、たかはしさんも きっと いっしょに
このケーキを たべたがるだろうな」と ゆきちゃんは おもいました。
 
さくらんぼのような あかいかぎで つぎの ドアをあけると、
ゆきちゃんは びっくりして ひっくりかえりそうに なりました。
めのまえに とけかかった ちょうとくだいの アイスクリームが そびえたって いたのです!
さくらんぼと ナッツがはいっていて ホイップクリームも たっぷり、 シロップもかかっています。
「アイスクリームの やまを すべりおりたら、 たのしいだろうな。
ほんとうに おいしそう…… はやく たべたいな!」 ゆきちゃんは いいました。
 
つぎは オレンジいろの へやに いってみました。
ドアをあけると ゆきちゃんは おもわず くすくす わらってしまいました。
だって、おもしろい かっこうをした ピエロが 40にんも いたんです。
どのピエロも かみのけの いろは オレンジいろ!
ふとっちょのピエロ、 やせたピエロ、 たのしそうなピエロ、 なきがおのピエロも います。
てじなを したり、とんだり はねたりしている ピエロも いました。
ゆきちゃんは わらいすぎて、 なみだが でてきました。
 
ゆめのなかの みどりのへやは、 プレゼントが つまりすぎていて
ゆきちゃんが ドアを あけようとしても なかなか あきませんでした。
ひとしくんや、みなちゃんや、たかはしさんからの プレゼントはどれかなぁ。
「このなかに たんじょうびにほしいと おもっていたものが あるといいけど……
あのみどりのはこが そうかな!? あけてみようかな?」
ゆきちゃんは まよいましたが、おたんじょうかいまで まつことにして、
つぎのへやを のぞいてみることに しました。
 
ピカピカに かがやいている きんいろのドアを あけた ゆきちゃんは とびあがりました!
へやじゅう のりものだらけ。 まんなかにはきれいな きんいろの メリーゴーランド!
きんいろのくらを つけた ポニーや かんらんしゃ、 でんしゃや じどうしゃの おもちゃも ありました。
 
ピンクのかぎで あけた へやは、 ピンクいろの あめが いっぱいでした。
「わぁ、 すごい!」 ゆきちゃんは さけびました。
「こんな いいゆめ はじめて!」 ぼうつきのペロペロキャンディ、
ほそながいペパーミントキャンディ、かたいの、 やわらかいの、
チョコレートがついたのも…… あめ、 あめ、 あめ、 あめだらけです。
ゆきちゃんは おもいました。 「このあめは ひとしくんや、
みなちゃんや、たかはしさんと わけることに しよーっと!」
 
ちゃいろのドアの へやは、 いろいろな ぬいぐるみで いっぱいでした。
ゆきちゃんは かわいくて ふかふかした ちゃいろの くまを だっこしてみたいと おもいました。
ゆきちゃんより せのたかい ほんものそっくりの きりんや、
かたてに のるくらい ちいさい ぬいぐるみも いました。
「このぬいぐるみたちを みんな じぶんのへやに つれていきていな。
でも ベッドが どこだか わからなくなったら、 たいへんだ!」 ちょっと こまってしまった ゆきちゃんです。
 
きいろのドアを ゆきちゃんが あけると、そこには おもしろそうな ゲームが たくさん ありました。
ロバのしっぽのふくわらい、おはじき、おてだま、
りんごのヨーヨーつり、わなげや いすとりゲームのいす……
ゆきちゃんは どのあそびから はじめればいいのか、 なやんでしまいました。
 
さいごのかぎは ぎんいろの かぎです。 ゆきちゃんは ぎんいろの へやのドアを あけました。
へやが いろんないろの テープで かざられています。
そこには、 おたんじょうかいに つかうものが ぜんぶ そろっていました。
おさら、コップ、ナプキン、フォーク、 スプーン、ぎんのふえや、 すず、ラッパ……
たんじょうかいに きてくれたみんなに よろこんでもらえそうなものが なんでもありました。
 
ゆきちゃんは まだ ゆめのなかです。 にじいろの ドアのまえに たっているのに、 やっぱり かぎが ありません。
かがみこんで かぎあなから なかを のぞいた ゆきちゃんは びっくりしました。
「ここなら おたんじょうかいが すぐに はじめられる!
」 そこには ほかのへやで みたものが ぜんぶ ありました。
でも、 へやには だれもいません。 ゆきちゃんは すごく かなしくなって、 つぶやきました。
「ひとりだけの おたんじょうかいなんて たのしくないよ」
 
ちょうど そのとき めがさめました。
ゆきちゃんが きがえて いそいで だいどころに いくと、 ゆめでみた にじいろの へやと
おなじ かざりつけが してあります! 「おたんじょうび おめでとう!」 みんなのこえが しました。
ゆきちゃんが ふりかえると ひとしくんも、みなちゃんも、たかはしさんも います。
「わー、びっくりした! でも さいこうのたんじょうかいだ!
みんな ほんとうに ありがとう!」